わたぼうしのうた

こんな風の日に綿毛なんて
跡形も無く消し飛ぶでしょう。

あたしは今　なんかついてる。

迷っていたことにはすべて後押しがある。

もとをたどれば
賭けた自分のおかげ、と言っていいのだろう、かな。
あの冬のような学祭の少し前の日
その日そのとき望んでいた出会いではなかったけれども
その出会い　その会話のおかげで
あたしは今こうして知りたかったことを知れて
出会いのきっかけをもらえたりして、


…もっともとをたどれば
にくたらしくてかわいらしいあの子のおかげだったりするのか。
そしてもっとたどれば…って
前にもこれやったね。


少しずつのチャンスをきちんとものに出来ている感覚が
なんとなく、ある。
チャンスの女神は前髪しかないから
しっかり捕まえなくちゃ、なのかな。


いやいや、チャンスなんて大げさなもんじゃなくて。
その時々に「あ、ちょっといいな」と思えたことに対して
貪欲にありたいなと思うの。


今日も一瞬だったけれどはじめての挨拶
あたしのことなんか　明日は忘れるくせに、と
いつだって思っていたけど。

「明日は忘れるかもしれない」
だけど今日そのときはあたしがそこにいた。


別にどうだっていい　関係性の名前なんか。
別にどうだっていい　だって何にも存在しない。


非現実を現実に持っていかなくちゃ。
あたしにはたぶん　やりすぎくらいでちょうどいい。


けど没頭するとわりと周りが見えなくなるから
冷静に　あくまで。


冷静でいられる間は　せめて。