にぎりこぶしを煙が纏う

「え、それって？」

うれしそうな顔をして
「もう時間がないから！」と逃げるあたしから
無理やり聞き出してくれてよかった、と
今は思っています。

やっぱりお地蔵様がついてくれてるんだ、と
信じることが出来ています。

「それ先言えや！」
と言うそのひとに
「いや今日の本題こっちじゃないから！」
と大騒ぎ。

今になってなんて大学生ぽいの。


とりあえず、聞きたかったことがきけて
しかもそれがあたしにとってどっちかといえば都合がよくて
よかったし、
後押しをする言葉をくれたそのひとには
とても感謝している。
ありがとう。

もっともその人が心配しているのは
あたしのことじゃなくてその先にいる人のことなのだけども。
それでも別にかまわない。

気持ちは言葉にすれば強くなる。それは分かっている。
今日話をしたその人もそれは知っているし
「お前もそれはよぉ知っとると思うから」と
あたしにも言ってくれた。


無理だと言っていたら無理だ。
それは分かっているので。


「まあ急にそう焦らんでも
　ゆっくりしたほうがいんじゃね？」



あたしはあたしなりに　ゆっくりと頑張るしかない。


…とりあえず卒論書かなきゃーなー…