忍者ブログ

つかいすてカメラ

フィクションの中の ノンフィクション。

2025'07.20.Sun
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2008'08.01.Fri
くるり、ばたん。
携帯電話の液晶画面を開いたまま意識が飛び
気付いたら誤操作でかかっていた電話は
間がよいのか悪いのか、
その前まで一緒にいた子。
着信履歴の一番上の子だった。


何度も何度も電話をかけなおして帰って来てくれたのは
その子たち、花のよにんぐみ。


いい男が四人も家に駆けつけてくれるんやから
ほんまに幸せな話じゃな、と笑うあたしに
電話口の向こうで焦った声。


「そっちに二人行ってるから、顔だけ見せてあげて」


ドアを開ければ心配そうな顔のオレンジTシャツ二人組み。


「お茶、飲み」と 飲みかけのウーロン茶を差し出してくれる。


正直顔をみてほっとしてしまって
玄関先にへたり込む。


「ごめんな」としか やっぱり言えなくて
でも「ありがとう」と言って


「当然のことや」と 笑われて

「顔色悪いからはよ寝てな」と 言われて


眠れないけどベッドに入る。


次の日に その中で一番 あたしに似ている子が
電話をくれた。


「別に用はないよ、元気?」

元気なはずないやん、て思いながらかけてくれているのが伝わる。


ぽつぽつと話すあたし とりとめも まとまりもないあたしに

「飲み行こか」


30分後に待ち合わせ。
家の近所の居酒屋にて、眠たくなるまでお喋りを。


ほんとにありがとう。
ほんとにやさしい。


それでも切なくて 頼れる先輩に電話をする
いつだって責めることなく正しいことを
前向きに伝えてくれる。


一時間と30分と少しの電話は
あたしをひどく軽くした。


あたしにだって出来ることが一つだけあった。

どーしてこう思えるようになったんかなぁ
不思議よなぁ。



そして でもやっぱり あの子はあたしにとって 特別で
変な意味でなくて 本当に特別で


なくすのが怖いほど 手を離しそうになる。


だからやっぱりなんとなくうまく笑えない
普通にしているつもりなのに
素直に甘えられなけれ 素直に目を見ることもできない



体調も悪いし、と さようなら 早々に。


やらなければならないことをやる。


それから眠れなくて ぐだぐだ



と、携帯電話から 最近変えた着信音が鳴る。
あなたからの贈り物、というタイトルのアルバムに入っていた歌。


背面液晶に浮かぶは あの子の名前。


「もしもし」

ざわざわとする後ろのオトは 今終わったことを示している。


「大丈夫?」


心配しすぎだよ。
と、思ったけど やっぱり 嬉しかった。


「じゃあ、また」


一分にも満たない会話では あったけど
少しでも気にかけてくれたことが とても 幸せだと思った。



本当に 不運なことばかりが続いた。
けどそれは不幸なことでは ない。


ココロが弱くなったり 強くなったり

そんな中で多分ね

誰よりもいっぱい 人の優しさをもらったから



今度は返さなきゃ。




大丈夫 大丈夫

不安そうなあの子の声も 顔も 忘れないよ。



あたしに出来ることは


前向きでいること


頑張るのは


笑顔でいられる心を持つこと




それでいい。


素直であることだけが いいことじゃない。


ちょっとくらい無理をして 笑顔でいて
幸せに なれるなら それでもかまわないのだ。



本当に ほんとうに 恵まれてる
ありがとう。



明日は治りますように。
PR
Post your Comment
Name:
Title:
Mail:
URL:
Color:
Comment:
pass: emoji:Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
trackback
この記事のトラックバックURL:
[414] [413] [412] [411] [410] [409] [408
«  BackHOME : Next »
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新CM
(06/09)
(06/09)
(04/16)
(04/15)
(03/18)
(03/17)
(02/15)
最新TB
バーコード
ブログ内検索
フリーエリア
アクセス解析

Powered by Ninja.blog * TemplateDesign by TMP

忍者ブログ[PR]