気付かないうちに両足がしびれてた。

力の入れすぎで。
そして大切にしてくれる大切なひとたちに「ありがと」っていえなくなってた。
余裕がなくて。
そして最後につむがれるのは「ごめんね」の言葉。


どっちが、いいのかな。


肩をかしてもらって　ふらふらになりながらでも
誰かに「ありがと」っていえたほうがいいのかな。


しびれても　痛くても　座ってる場合じゃないんだ。


だってあたしが　支えたいひとは　支えなくちゃいけないひとが


いるんだから。

もうすぐなんて　言いたくないし　思うことは　残酷だと思う。


何がいいか　何が悪いかなんて考えたってわからないから
なるようになる、としか思えないし　実際そうだと思う。


一生懸命にならないかんことは　ほかにいっぱいあって
けどそれを優先することは　血が通っていないことに思えて
別になにが出来るわけでもないのに。


運命なんて　あんまり考えたこと無かったけど
人間には、たったひとつだけ決まっている運命が　ある。



それにはどうしたって逆らえない。
だから運命には逆らえないって言うんだろう。



逆らえない運命に　あたしが何をしたってどうしようもない。
だからあたしは自分がやるべきことを淡々とこなせばいいんだ。
いくらそう思ってもやっぱりだめで
だけどそれはやさしさからじゃなくて　罪悪感で
もっと言えば　罪悪感と言うより　外的な評価を気にしてというか。


ひとから思われることがこわいんだ。


一言や一日で分かりきることは出来ない
いっぱいにからまったいろんな気持ちやできごとを
つぶさに説明したって　わかりっこない。
だって全てを体験してきた「自分」でさえ　わかってない。


何がやさしさで　何がつめたさなのか。



怖かった。
人間って　こころがあっても　体には勝てないのかもしれないって思った。
こころってやっぱ脳みそなのかな、って思った。



まだ　まだだ。まだちがう。まだ。



今度はあたしが泣き言を言う番なのかな、ねぇ？



でもまだ　今じゃない　今はまだ　違う。



まだ。何にもない。
いつか分からない。いつか絶対運命に出会うけど　まだ違う。


だから　せいいっぱい　今は



両足で立ってる。
しびれてる、って思っても　力が入らなくても
まだ自分の力で　立ってる。


「ありがと」のかわりに「ごめんね」になるけど
ごめんね。



言いたくないけど　ほんとに　言いたくないけど　思いたくないけど
あたしが泣くのは


運命の　ずっと後。