ほんとうのこととしあわせと不幸と。

最悪だ　最悪。


知らなきゃよかったのに　
見なきゃよかったのに
気づかなきゃよかったのに。


わるいことばっかり拾い上げる、こんな目。

「そのこと」だけで　その前後を
いろいろ　想像できてしまうかしこい頭。

だって　そういうふうに書いた　ってことは
そういうこと　じゃないの。




ほんまのことを知りたいと思うくせに
ほんまのこと知ったらへこんで　戻ってこられなくて
知りたいんなら　ちゃんと
受け止める覚悟せにゃ、って。

知ったって　べつにあたしが
何か　落ち込むよーな話じゃ　無いんじゃろーけどな。


そうじゃわ　あたしはいつだって
べつに　特別じゃなかったがん、って

ふっと　思う。
で　ものすごく　いたたまれない気持ちになる。



そんなに　特別に　なりたいん？て。
だれかの、特別に　なりたいん？それとも
その　そこのポジションだけん　ええん？


て。


やさしかったんは
罪悪感　から　なんじゃろか


あたしの笑顔は　壁　なんじゃろーか。



あーもう　知らん。分からん。


もうすぐ　さよなら　の季節じゃって。



ならもう　黙ってどっか行ってや、って
一瞬思って　すぐ落ち込む
汚い　許せてない自分が　許せん。


それも　お前じゃろ　って　叱ってや。なぁ。なぁ。


とくべつに　なりたい　と願っていた
あのころの気持ちは　ほんまに　本物なん。


だけど今になって
今　同じ立場じゃろ、って思ったとき
それでもやっぱり　さよならの後でも
あたしは　特別には　なれんのだ、って
向かい合った人は　特別なままなんだ、って


苦しくなるんよ。



特別だ、って分かっとる間は
それが当たり前の間は　どーでも　ええのに。


おんなじなのに　おんなじやのに
って　思ってしまうんだってば。



あたしには許されない領域で
ほしがってはいけない領域で



なのに
何で今でもこんなきもちになるん。



大切なものが　また分からんくなる。
全部ぜんぶ大切なんよ　っていうたわごとは
もう　誰も聴いてくれん。



見なきゃよかった。
知らなきゃよかった。



居なきゃよかったのに　こんな人間なら
あたし。


も　夜に　呑まれて
闇に　呑まれて

どこまでも　行っても　ええかな。